靴の製作風景
「早く、この靴と出会いたかった。」
そう言っていただけるのが【新宿屋】の靴です。
既成品の靴では足に合った靴が見つからない。
辛い外反母趾、巻き爪など、足のトラブルで靴が合わない...
そんなお悩みを抱えるあなたの足に合った靴を
手づくりで仕上げる【新宿屋】だからこその快適な履き心地。
エキゾチックレザーで靴を製作するには、30年以上の経験を持つ熟練した職人の技と経験が必要です。
熟練した職人が、一品、一品、心を込めてハンドメイドで靴を仕上げています。
高い水準の技術力で製作している為、フィッティングも既製品の靴とは大きく違います。
素材・木型・縫製・技術・製作工程にこだわり、最高品質の靴をお届け致します。
靴の製作工程を、簡単ですが紹介致します。
革の検品
エキゾチックレザーの革を裁断する前に、最初にすることは傷探しです。
傷の無いきれいな状態を目と手を使って丹念に検品して、革を見極めます。
傷探しと同時に、革の模様も確認します。
良い製品を製作するためには、まずは革を良く知ることが必要です。
柄合わせ
特徴的なエキゾチックレザーの紋様を製品に取り込む為、革の柄を確認します。
他の革のように、どこを裁断しても同じ柄になるのとは違い、エキゾチックレザーには独特な魅力でもある革の紋様があります。
左右の靴で違和感が出ないように、革の紋様の大きさや流れを選ぶことは、エキゾッチックレザーの柄合わせにおける大きなポイントです。
たとえ同じ種類の動物でも、個体が違えば紋様の大きさや流れが全く違います。
大きな個体では一枚の原皮から両足分を取れるので、柄合わせは比較的容易です。
しかし、革が足りない場合はふたつの個体の原皮から一足分の革をとることになり、柄合わせの難易度が増します。
仕上がる靴を想定して、慎重に柄合わせをします。
型入れ
エキゾチックレザーは、革の溝(柄)が深いことが特徴的です。
靴を製作する工程の中で、強い力で革を引っ張る工程もあります。
その際、革の溝(柄)に隠れていた傷が出てくる場合がある為、革の状態を見極めて慎重に型入れをします。
裁断
検品、柄合わせ、型入れが終わると、いよいよ裁断の工程へと進みます。
エキゾチックレザーの革を裁断するには、特別な経験が必要です。
革の特性、革の向き、傷や血筋、また靴を製作する工程内での伸びなどを考慮に入れて、経験から学んだ多くのことを考えて慎重に裁断する必要があります。
弊社では、エキゾチックレザーの裁断専門職人でもある代表者、および熟練のスタッフが革を裁断しています。
漉き
裁断した革を、革漉き機で漉く作業に入ります。
革を薄く削る作業を「漉き(すき)」といいます。
パーツごとに0.2㎜~1.0㎜単位の精度で漉きを入れます。
漉く作業は繊細さと正確さが求められ、製品の品質と美しさを大きく左右する重要な作業になります。
漉きはエッジ部分の裁断面がきれいに折込でき、縫い合わせ作業をしやすくするために必要不可欠な作業になります。
数ミリ単位の漉き加減が非常に難しい作業です。
補強(裏張り)
革の裏に、補強の裏貼りをします。
裏貼りをしなければ、足のサイズ以上に伸びてしまいますので、布地、マイクロファイバー等で革に裏貼りをします。
丁寧に靴を製作する為には、必要不可欠な作業です。
縫製
裁断、漉き、補強をした革をしっかりと検品して、縫製の工程へと進みます。
革専門の特殊なミシンを使用して各パーツを縫製していきます。
靴を製作する上で、ミシンの縫い目の大きさ、間隔、ピッチの細かさは、ミリ単位で決めています。
縫製する箇所や靴のデザインによってミシン糸の調子を変え、調整しながら縫製します。
非常に細かいパーツをひとつひとつ丁寧に縫製しなければ、完成度の高い製品が仕上がりません。
一針一針が製品の印象を左右する非常に重要な作業になります。
型のせ
木型に縫製した甲革部分(アッパー)をのせる工程に入ります。
型のせが正確にされないと、お客様それぞれの足に合う靴は仕上がりません。
数ミリ単位の調整が必要な作業です。
独自に開発した木型には、つま先の丸いデザインや、先の尖ったデザインなど、さまざまな形があります。
外反母趾の人向けの靴には、革を木型の側面に装着して少し幅を広げることなど、弊社独自の特殊加工をします。
つり込み
木型に甲革(アッパー)をかぶせて「ワニ」というペンチのような道具で革を引っ張り、つり込みして、とめ釘を打ちます。
お客様それぞれの足に合った形でつり込みます。
エキゾチックレザーの革は、他の革のように、どこをどう伸ばしても一定でのびるような性質ではない為、エキゾチックレザーの強度を熟知した上でつり込む必要があります。
一定の力で伸ばさないと、紋様の形状が崩れてしまい品質を損ねてしまいます。
長年の経験で得た職人技により、製品に仕上がった際には美しい紋様の形が保たれています。
バフすり
甲革を釣り込みして底付けする際に、底材と接地面を平らにしないと底付けの強度が落ちる為、革の余分なところをバフ機で平らにします。
バフをかけすぎると、底材が削れたり、革が破けたりします。
革が破けると甲革からつくり直しになる為、失敗は許されない作業です。
本底付け
いよいよ靴底を装着する底付け作業の工程へと進みます。
木型につけた靴の甲革部分を引っ張り、靴底部分を接着します。
甲革部分の革を引っ張るときに、表面に傷が現れないか、エキゾチックレザーでは特に注意が必要です。
靴に合った底材を底付のり(合成のり)で張り付け、底付機(甲革と底を圧力で接着する機械)で接着します。
仕上げ
熱風を吹きつけ、革の調子を整えて化粧をしていきます。
熱風機やコテ(アイロン)で革の細かいシワを取り、お湯やクリーナー等で製作工程に生じた汚れを落とします。
丁寧に仕上げをし、中敷きを入れると靴が仕上がります。
検品した後、お客様のもとへ責任をもって納品させていただきます。
靴の製作工程をご紹介しましたが、それぞれの工程に合わせて多くの作業があり、お客様に喜んでいただけるように心を込めて丁寧に製作しています。
こだわりのある「ものづくり」を通じて、お客様に幸せをお届けたいと思っています。